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関節可動域の制限に対して、臨床場面ではストレッチを行ない改善を図る事が多々あります。

広義の意味であれば、“ストレッチ”なんて殆どの人は、自分でやった事があると思います。

今回は、リハビリの治療手技としての、ストレッチについて解説していきたいと思います。

新人セラピストの方は、是非参考にして見てください。

ストレッチとは?

簡単に言ってしまうと、

筋肉を伸ばす……という一般的な解釈で構いません。

筋を含め軟部組織を『伸長』させる事で、筋短縮の改善を図ります。

そのため、手技としては“ストレッチング”と述べる方が適切でしょう。

ストレッチングの適応と禁忌

ストレッチングは、どんな患者さんのどんな場面に用いられるかを知っておきましょう。

筋の短縮や攣縮が原因となって、痛みや可動域制限などの機能障害を呈している場合

が、基本的には適応となります。

腫脹により可動域制限が起きていたりなど、別の原因が考えられる場合に、ストレッチングを行なっても意味がありませんよね?

ストレッチングが治療として選択されるのは、“筋”が原因となっている場合と覚えておきましょう。

適切な評価を行い、適応を判断出来るようにしましょう。

ちなみに禁忌となるのは、

一般的な徒手療法と同様で、病理学的な異常所見がある場合になります。

ストレッチングの種類

プロロングド・ストレッチング(持続伸長)

スタティック・ストレッチングとも言われます。

《方法》

筋を長軸方向に対してゆっくり伸長していきます。

《効果》

筋が引き伸ばされることにより、ゴルジ腱器官からの求心性応答により、筋活動が抑制されます。(Ⅰb抑制

筋短縮や攣縮に有効とされています。

クイック・ストレッチング(速い伸長)

《方法》

筋に対して、急激な伸長を加える方法です。

《効果》

伸長された筋は収縮(伸長反射)

拮抗筋は弛緩(相反抑制)

の二つが同時に起こります。

ダイレクト・ストレッチング(圧迫)

《方法》

皮膚などの周辺組織を介して筋繊維に圧力を加える方法。

筋繊維に対して垂直、または平行に実施し、主に圧痛点を圧迫する場合が多いです。

《効果》

静的な持続伸長と併用する事により、より即時的な伸長効果が得られ、可動域改善に繋がる可能性があります。

PNFストレッチング

PNFストレッチングは、固有受容器を刺激する事により、リラクゼーション効果を得るために行う促通手技です。

手技としての専門性が高いので、今回は詳細を割愛させてもらいますが、

一般にPNFストレッチングの、PNFテクニックの中の、ホールドリラックスコントラクトリラックスを指している場合が多いです。

ホールドリラックスは、

2〜3秒の最大等尺性収縮の直後に脱力させ、対象筋のリラクゼーションを得る方法です。

コントラクトリラックスは、

わずかに回旋運動を伴う最大等張性収縮を利用し、リラクゼーションを得る方法です。

いずれも、対象筋の弛緩効果や、拮抗筋の活動増大効果を得ることが出来ます。

ストレッチングを実施するための必要な評価

ストレッチングを実際に行う際には、前述したように、関節可動域制限になっている因子の適切な評価が重要です。

以下に紹介する2つの評価項目を基に、ストレッチングが最も良い治療なのかを判断しましょう。

触診

触診から得られる情報はかなり多いので、重要な評価となります。

主には、

腫脹や熱感、筋や皮膚の伸展性などの身体情報から、アライメントや筋と隣接組織の滑走度などまで推測が行えます。

関節検査

関節不安定検査(ゆるさ)

関節弛緩性検査(やわらかさ)

関節運動軸に関する検査

などを中心に行いましょう。

関節構造に不安がある場合、ストレッチングによる筋の伸長が関節に負荷を掛ける場合があります。

そのため、対象筋に隣接している関節に関しては慎重に評価を行なっておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ストレッチングは、リハビリ手技の基本となりますが、正しい評価と治療選択という過程がある事を知っておいた上で活用する必要があります。

対象患者さんの状況に合わせて、ストレッチングを利用する参考になれば幸いです。

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