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日本でも少しずつ、世間に浸透され始めた

作業療法士(OT)という職業。

 

 

理学療法士(PT)とあわせて、

年々、資格取得者は増えています。

 

 

 

今回は、現役の作業療法士である私が

 

AIが発達するこれからの時代、作業療法士の将来性について、世界・国内の動向や未来の予測を踏まえて解説していきます。

 

 

あくまで、一個人の見解のため

1つの指標として参考にしていただければと思います。

 

結論

・数年後にはAIが今ある仕事の多くを代替してくれる

OTは「AIが発達しても10年後にも残る仕事ランキング6位」

コミュニケーションスキルが問われる職種はAIに仕事を奪われにくい(AIは意味を理解できない)

他職種(PTなど)との明確な違い、AIに代替されない面を確立しなければならない

 

 

AIに仕事を奪われる時代が目の前に

まずは、近年その目覚ましい進化で話題になっている

「AI」について簡単にですが解説します。

 

 

AIは、数値として表現できる事はほぼ行える

 

よく、AI(人工知能)というと

 

つい、「ターミネーター」のような

意思を持って、自身で考え行動するイメージをしがちですが、

 

現在の技術では不可能とされています。

 

 

後述しますが、数学的な視点では

未来永劫、AIが人間の脳と同等・それ以上になることは不可能と言われています。

 

 

 

では、今AIはどんなことが出来るのでしょうか?

 

 

細かくいうと複雑なのですが、簡潔に答えると

 

・数値上に置き換えることができる活動は可能

 

・マニュアル化出来る仕事はAIが代替できる

 

という2つを知っておいてもらえたらと思います。

 

 

AIといっても結局はコンピュータですから、

やっていることは四則演算の延長です。

 

数値として処理できない事はAIにも不可能です。

 

裏を返せば、

「数値(AIが分かる言葉)に置き換え、マニュアル(行動できる規律)を組み込めばほぼ何でも出来る」

という事になります。

 

 

そして、それはつまり

マニュアル化できる仕事はAIが代替できる

という事実を表しています。

 

 

10年以内に今ある仕事の半分は無くなってしまう

 

2015年に野村総合研究所から発表された論文には

「15年先には、今ある職業の49%はAIに代替される」

という事実が記されています。

 

論文元

https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf

 

 

2019年の現在では、その未来は10年後までに迫っています。

 

 

 

イギリスのオックスフォード大学もを「雇用の未来」という論文で

「AIに奪われる仕事・残る仕事」のランキングも発表しています。

 

AIに奪われて消える職業ワースト15

テレマーケター(電話を使った販売活動)
不動産の権原検査員、権原抄録者、権原調査員
手縫いの裁縫師
数理技術者
保険事務員
時計修理工
貨物運送業者
税務申告書類作成者
写真処理技術者
口座開設担当者
図書館技術員
データ入力係
計測器の組立、調整業務
保険の審査担当
証券仲介業者

 

単純作業や、ある程度決まった枠組みの中での活動は

AIの得意分野です。

 

ここに書かれている1〜15位までの全てが90%以上の確率でAIに仕事を奪われてしまうとされています。

 

もちろん、ここに書いてある以外にも数多くの職業が危ぶまれています。

 

 

 

これがいかにAI時代の到来が、我々人類の仕事にとって脅威であるかを示しています。

 

 

初めてこの事実を知る方は少し不安になったかもしれません。

 

 

作業療法士は一体どうなるの…?

 

 

AI時代で作業療法士はより輝く

 

AI時代でも生き残る仕事ベスト15

 

レクリエーションセラピスト
最前線のメカニック、修理工
緊急事態の管理監督者
メンタルヘルスと薬物利用者サポート
聴覚医療従事者
作業療法士
義肢装具士
ヘルスケアソーシャルワーカー
口腔外科
消防監督者
栄養士
施設管理者
振り付け師
セールスエンジニア(技術営業)
内科医と外科医

 

 

「雇用の未来」のランキングでは、

作業療法士は第6位という輝かしい位置にいます。

 

これは、欧米ではPTやOT、STなどリハ職の認知度が高く

とても重要な職業として扱われているためでもあります。

 

 

しかし個人的には、

日本においても、AIには代替できない部類の仕事である事に変わりはないと思っています。

 

 

コミュニケーションが必要な職種が強い(AIは意味を理解できない)

 

 

ランキングを見て感じた方も多いでしょうが、

 

「コミュニケーションが重要な職業」が上位のほとんどを占めています。

 

 

医療関係者は耳にしたことが多いと思いますが、

AIによる画像診断などは凄まじい速度で進化し実用化に近づいています。

 

では、それだけで医者よりも確実な診断が下せるかというと、そうではありません。

 

最もわかりやすい例が「風邪」です。

 

風邪と診断をつける内科医は、

身体症状だけでなく、患者の「体がだるい」などの主訴などを総合的に判断しています。

 

AIは「体がだるい」というような主観的で曖昧な情報を数値化出来ません。

体がだるいということがどのような感覚か理解できないのです。

 

お腹がキリキリ痛むなんて言われたら、半永久的に解析を続けてしまうでしょう。

 

 

なぜこんな話をしたかというと

「AIは意味を理解するということが出来ない」

ということを認識して頂きたいからです。

 

 

察しがいい方はお気づきになられたでしょう。

 

AIは、単純作業や「○○の時は□□」というような答えがある活動については、人間と同等もしくはそれ以上の能力を発揮します。

 

しかし、感情や思考などのように決まった答えが無い仕組みは理解ができず、対処が困難なのです。

 

 

つまり、コミュニケーションなどの、都度応用的な判断が必要な活動は苦手分野なのです。

 

 

  • 対象者の気持ちに寄り添いながら、訓練を進める
  • 感情を利用した訓練を提供する
  • 対象者が大切にしていた生活や作業に気づく

 

挙げればキリがありませんが、

作業療法士はまさしく、AIよりも人類が輝ける職業なのです。

 

 

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決して胡座をかいていい状況では無い

ここまでの話を聞くと、

 

作業療法士は将来性があるから安心だなと勘違いしてしまいやすいのですが、決してそのようなことはありません。

 

 

作業療法士個人の視点でみると

反対に今よりいっそう質を問われる時代になります。

 

 

PTとの境界が曖昧になってきている(専門性の希薄化)

 

 

「理学療法士(PT)と作業療法士(OT)は、専門領域が重複する部分が増えている」

 

こういうと色んな人から、

「そんな事を言うのは二流の証拠」と言われそうで怖いのですが(笑)

 

 

確実に一昔前に比べると、目指す方向性が一致してきていると感じます。

 

 

この傾向は悪いことではありません。むしろいい傾向だと思います。

 

元々OTが特徴としていた

「生活を考えたリハビリテーション」

 

PTの

「何のために、どこに行くために歩くのか」

 

という方向性の足並みが揃ってきている証拠です。

 

これは、職種連携を円滑にするだけなく、相互に専門性を高め合う事にも繋がると思います。

 

 

しかし、AI参入の面だけで見ると

このままでは、「専門性の希薄さ」という欠点として危機に瀕する恐れがあると感じています。

 

 

OTの仕事も一部はAIに代替される

 

専門性の希薄化と言っても

PTとの関係性単体で捉えると、大した影響はありません。

 

 

問題は、

「OTやPTも一部の仕事内容がAIに代替される」という点があることです。

 

 

最近の分かりやすい例でいうと

「ロボットリハビリテーション」の普及でしょう。

 

PTで利用されている

歩行アシストロボット「ウェルウォーク

 

OTで利用されている

上肢機能訓練ロボット「Reogo-J

 

他にも様々なリハビリテーションロボットが臨床に導入されています。

 

これらにAIが利用されているものは少ないですが、

「一定の質で一定の量の訓練を提供する」という部分では、すでに人間と同等かそれ以上の成果をあげています。

 

 

これにAIが導入されるとどうでしょうか?

 

例えば

バイタルや筋量、麻痺の随意性、重心変化などに合わせ、適切な負荷やアシストの実行

認知機能や検査結果に応じた、課題難易度の設定

 

などのように数値化してプログラム化さえ出来れば、人間が熟慮して提供していた訓練を、AIがものの数秒もかからずに行うことも出来るでしょう。

 

つまり、

・一定の質、一定の量で提供される訓練

・数値化可能な結果や内容に基づく判断、構成

 

この2つにおいては、

我々セラピストよりも、AIの方が迅速かつ正確に行えるようになります。

 

 

もちろん実際の臨床では、対象者の精神状態などを考慮しながら訓練を実施します。

そのため、AIロボットでのリハでも、データやプログラムの管理・修正は人間が行う必要があります。

 

しかし、果たしてその作業は

我々セラピストの特性をいくら発揮できるのでしょうか?

 

 

そして、AIに代替され自身で行う領域が狭くなったセラピストは、

次に新たな領域の獲得を目指します。

 

AIが苦手な分野で。

 

 

ここでOT・PTの方向性が一致していることの影響が生じてきます。

 

 

「AIに後ろから詰め寄られるが、目指す先には他の職種がいる」

 

「たどり着いた場所は、専門的な領域と言えないほど他職種と混合している」

 

 

作業療法士は、AIに支配はされないものの

AIが奪い取っていく領域少なからずあり、以前より専門性を見出しにくくなる恐れがあるのです。

 

 

作業療法士は色んな挑戦をしていくべき

 

ここまでの話をまとめると

AIが多くの仕事を奪う時代が目の前に来ている

AIは応用的な判断が苦手、OTはAI時代に強い職種

しかし一部の内容はAIに代替される 多くの職種がAIに負けない領域を求めるため、専門性が薄まる可能性がある

 

 

この状況にならないためにも

 

作業療法士は多くの新しい挑戦をしていくべき

 

と考えます。

 

 

元々OTは、

多様性があり、広い領域で活躍してきた職種です。

 

作業を用いたクリエイティブな仕事は、とても魅力的でした。

 

 

PT・OT・ST(言語聴覚士)ともに、リハ職の新しい挑戦は難しいことでは無いと思います。

 

今まで色んな発見をしてきたように、

それぞれ専門性を広げ、深める視点を各個人が持ち、そして行動出来れば

AI時代でも活躍していく仕事として注目されていくでしょう。

 

 

今、作業療法士は就職に困らないことが多いですが、

資格取得者は年々増えています。

 

独創性があり、様々なスキルを持つ作業療法士でなければ

必要とされなくなるのも時間の問題かもしれません。

 

 

ぜひこの記事を1つの参考として、

明るい未来に向け一つ歩みを進めて頂ければ幸いです。

 

リハ職頑張りましょう!

 

 

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